同仁学院 運営方針

<長期養護目標> 基本目標

「全ての児童は、家庭で、正しい愛情と知識と技術を持って育てられ、家庭に恵まれない児童には、これにかわる環境が与えられる。」児童憲章より
この児童福祉理念の実現のために、早期家庭復帰の実現と家庭的養育の実践に職員一同で取り組むことを基本目標とする。
①早期家庭復帰の実現については、家庭復帰または家庭機能の回復のために関係諸機関と連携しながら、児童の本来の家庭で生活できるように支援すること。さらに、社会的養護が長期化する児童に里親への委託を検討することなど。
②家庭的養育の実践については、家庭代替機能として、グループホームの実践と小舎制養育による生活環境の整備と健全な精神発達の保障のための養護をすることである。

<児童養護施設 中長期計画 2018年~2022年

  1. 人材確保
    近年人材確保が非常に困難になっている。職員の離職を防ぐことと、毎年安定的に職員を採用するための取り組みが必要となる。それらの取り組みを行うために対策委員会を立ち上げて問題に対応することを検討する。
  2. 経営施設整備
    児童養護施設の建物は建築してから20年以上経過し、内装、外装の修繕が必要となっている。今後5年間の内に内装・外装の修繕を行っていく。また、長期的に考えると施設整備のための予算は計画的に貯蓄していく必要がある。そのため年間300万円を施設整備費として積立をしていく。
  3. 養育について                                                                  あいの実は子どもと職員の愛着形成のために縦割りの小舎制養育を実践し、担当者が寮に住み込み、ケアワーカーは断続勤務を行い、人事においては職員と子どもの寮異動を最小限にしてきた。また、住環境おいて家庭的な雰囲気を大切にし、食事についても全調理を行っている。これらのことは、さらに質の高いものを追求していける状態にある。従って養育の長期目標として今後も子どもと職員の愛着形成を基本としつつ衣食住を整えて家庭的養育の充実を図る。
  4. 専門性の向上
    入所依頼の状況を見ると、中学生や高校生の高齢児か幼児の依頼がとても多く、さらに重篤な虐待を受けていたり、発達障害を抱えていたりと大きな課題を持つ子どもの依頼が目立っている。この流れは今後里親委託推進がなされていけば、さらに厳しい状況になるだろう。そのため当施設としては子どものニーズに広く対応するために、施設の高機能化を図る。
  5. 権利擁護
    これまであいの実においては子どもの権利を守るために職員や子どもに対して、教育や注意喚起を行ってきた。今後も施設内において子どもの権利侵害が起こらないように防止に努めていく。それと同時に子どもが果たさなければならない義務についても説明し、理解を求める。

支援目標

  1. 安心して暮らせる寮であること
    1)基本的な生活習慣を身につける
    2)あいさつを交わし優しい言葉遣いをする
  2. 住環境の整備
    1)室内外ともに気持ちのいい生活環境作りをする
  3. 良い食生活の習慣
    1)体に必要な栄養やバランスだけでなく、食生活全般についての知識をもつ
  4. 学習する習慣
    1)基本的な学力をつける
    2)時間を決め勉強する
  5. 児童と家族の支援
    1)児童とその家族の抱える問題に耳を傾ける
    2)児童自立支援計画に沿って、関係諸機関との連携の上、早期家庭復帰を図る
    3)被虐待児を含む児童とその家族の機能回復のために、治療的養育を行う
  6. 職員の専門性の向上
    1)施設内外で行われる諸研修に積極的に参加する等、自己研鑽に努める
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